あまりに強力で、太古の悪霊が取り憑いており、当時扱えるのは犬夜叉の父と殺生丸だけと言われている。. 映画「犬夜叉 天下覇道の剣」 偉大なる大妖怪だった父の血を引く兄弟・殺生丸と犬夜叉。殺生丸は天生牙を、犬夜叉は鉄砕牙を、それぞれ父から譲り受けていた。しかしもう一振り、叢雲牙と呼ばれる3本目の剣の存在が明らかになり、2人は叢雲牙をめぐるし烈な戦いを繰り広げる。 犬夜叉 天下覇道の剣(2003年12月20日公開)の映画情報、予告編を紹介。圧倒的人気を誇る戦国スペクタクルロマンの劇場用映画シリーズ第3弾。偉大なる父が遺した第3の剣を巡り、… You're signed out. 少年誌連載のコミックもTVアニメ・シリーズも依然として高い人気を誇る高橋留美子原作の「犬夜叉」。. あらすじ. またもや、録画ビデオ感想です。いやはや。犬夜叉の映画第3弾ですが、過去2作品を遥かに凌ぐ出来映えでした!本当なら、昨年映画館で見るつもりだったのですが、うっかり入院してしまったせいで見そびれたんだけど…。これは是非、劇場のスクリーンで見たい作品ですな。 父から譲り受けし二本の剣「鉄砕牙」と「天生牙」の他にもうひとつ、「叢雲牙」と呼ばれる三本目の剣が存在していた。. この作品、「天下覇道の剣」。 楽しみ方はいろいろとありますが、今はあまりアニメを見なくなった…っというご両親とともにみても、いっそう楽しめるんじゃないかと思います。 犬夜叉・殺生丸・犬夜叉と殺生丸の父・犬夜叉の母(十六夜/いざよい)。 偉大なる妖怪を父にもつ犬夜叉と殺生丸、2人の兄弟が父親の遺したひとつの剣“叢雲牙(そううんが)”をめぐって宿命の対決を繰り広げる。. 映画 犬夜叉 天下覇道の剣(2003)の映画情報。評価レビュー 58件、映画館、動画予告編、ネタバレ感想、出演:山口勝平 他。 ともに大妖怪の血を引く2人の兄弟、犬夜叉と殺生丸。彼らは父親からそれぞれ、鉄砕牙、天生牙という剣を譲り受けた。 © 2021 すークエスト All rights reserved. 偉大なる父の血を引く二人の兄弟、「殺生丸」と「犬夜叉」。. 本作はその劇場版第3弾。. Tap to unmute. 犬夜叉の劇場版シリーズは原作にはないオリジナルストーリーとなっていますので、原作マンガや本編の合間に視聴していくのがオススメです。. 一振りで百体もの亡者を蘇らせる 事も可能。. 彼に父は、何故力を求めるのか、守るものは. キャスト/スタッフ. 劇場版「天下覇道の剣」、「紅蓮の蓬莱島」及びアニメオリジナル技。刀身に蒼い光を纏わせた後に蒼い龍を形どる衝撃波を放つ。刀に関係なく使え、闘鬼神のほか映画「天下覇道の剣」で天生牙からも1度だけ放っている。威力は犬夜叉の爆流波を凌ぐ。 山口勝平/犬夜叉; 雪乃五月/日暮かごめ; 成田剣/殺生丸; 辻谷耕史/弥勒; 桑島法子/珊瑚; 渡辺久美子/七宝; 長島雄一/邪見; 映画『映画 犬夜叉 天下覇道の剣』主要スタッフ紹介. 「犬夜叉 天下覇道の剣」の見どころ. 映画「犬夜叉 天下覇道の剣」|最新作から名作までアニメをたっぷり楽しめる動画配信サービス!月額1,100円(税込)で対象の作品が見放題!初回は無料でおためし頂けます。スマートフォン、パソコン、タブレット、テレビで大好きなアニメを楽しもう! 今回は今までの3作の中で一番面白かったと思います。. 二階堂ふみ全裸熱演!!後半はほぼヌードの映画「ばるぼら」をネタバレありで魅力をレビュー!!, 2020年のベスト映画!蒔田彩珠の演技が素晴らしい号泣必至の感動作「朝が来る」をネタバレありレビュー!!絶対泣ける!!, まさに実写版の呪術廻戦!!映画「さんかく窓の外側は夜」をネタバレありでレビュー!志尊淳と岡田将生のバディが熱い!!, これぞファンが観たかったラスト作!明るくなるまで席は立つな!!映画「銀魂 THE FINAL」を公開初日に観たのでレビュー!!, 僕が観た映画の2020年後半の本当に面白い最強ランキング(ベスト3、ワースト3)を発表します!!, 映画「えんとつ町のプペル」をネタバレありでレビュー!!圧倒的な映像美とロザリーナの魅力的な歌声に感動させられた!!. 鉄砕牙、天生牙と共に天下覇道の三剣と呼ばれ、「一振りで百の亡者を呼び戻す」という逸話を持つ。 犬夜叉の父は叢雲牙を永遠に封印する計画を立てていたが、竜骨精との戦いによりその目的は果たせなかった。「天下覇道の剣」における設定では、犬夜叉の父が犬夜叉に鉄砕牙を、殺生丸に天生牙を残したのは叢雲牙を封印させる為だったとされている。 父から譲り受けし二本の剣「鉄砕牙」と「天生牙」の他にもうひとつ、「叢雲牙」と呼ばれる三本目の剣が存在していた。 その剣を持つ者、天下を制す、と言われる魔剣を巡って、因縁の兄弟の血を賭けた壮絶な戦いが今始まる・・・。 番組詳細 映画 犬夜叉 天下覇道の剣. 偉大なる父の血を引く二人の兄弟、「殺生丸」と「犬夜叉」。. その剣を持つ者、天下を制す、と言われる魔剣を巡って、因縁の兄弟の血を賭けた壮絶な戦いが今始まる…。. 犬夜叉 【天下覇道の剣】映画を無料視聴できる動画配信サイトまとめ│DreamRiverPRESS|ドリプレ. どうなるかっていうのがあってよかったです。. 物語は、殺生丸とその父親の会話から始まります。. 出演者. 犬夜叉の出生の秘密にも迫る戦国ファンタジー・アクション。. 本記事では、 映画|犬夜叉「天下覇道の剣」のフル動画を無料で視聴できる 配信サイトについてまとめました。. 必殺技は 獄龍破 。. 篠原俊哉/監督; 隈沢克之/脚本 映画「犬夜叉 天下覇道の剣」 偉大なる父の血を引く二人の兄弟、「殺生丸」と「犬夜叉」。父から譲り受けし二本の剣「鉄砕牙」と「天生牙」の他にもうひとつ、「叢雲牙」と呼ばれる三本目の剣が存在していた。その剣を持つ者、天下を制す、と言われる魔剣を巡って、因縁の兄弟の血を賭けた壮絶な戦いが今始まる…。 この作品、「天下覇道の剣」。 楽しみ方はいろいろとありますが、今はあまりアニメを見なくなった…っというご両親とともにみても、いっそう楽しめるんじゃないかと思います。 犬夜叉・殺生丸・犬夜叉と殺生丸の父・犬夜叉の母(十六夜/いざよい)。 映画 犬夜叉 天下覇道の剣 - 高橋留美子 - dvdの購入は楽天ブックスで。全品送料無料!購入毎に「楽天ポイント」が貯まってお得!みんなのレビュー・感想も満載。 犬夜叉の異母兄であり、純血の犬の大妖怪。膝裏ほどもある長い銀髪の美青年で、神楽曰く「優男」。額に月の形の紋があり頬に二本の紋様がはいっている(毒華爪使用時には腕にも紋様が出る)。大妖怪である両親の血を色濃く受け継いでいるため、全ての能力が他の妖怪と比べものにならないほど秀でている。四魂の玉にも無関心。鼻が利き、風の匂いだけで遠くで起きた出来事が分かり、状況を把握し、情報を得る。登場初 … 偉大なる父の血を引く二人の兄弟、「殺生丸」と「犬夜叉」。父から譲り受けし二本の剣「鉄砕牙」と「天生牙」の他にもうひとつ、「叢雲牙」と呼ばれる三本目の剣が存在していた。その剣を持つ者、天下を制す、と言われる魔剣を巡って、因縁の兄弟の血を賭けた壮絶な戦いが今始まる…。 父親が行く前に刀をくれという殺生丸。. 父の剣 演奏者:サントラ オリジナル・サウンド・トラック:東宝配給アニメ映画「犬夜叉 天下覇道の剣」O.サントラ ... オリジナル・サウンド・トラック:東宝配給アニメ映画「犬夜叉 天下覇道の剣」O.サントラ : 1分36秒: 会員ログイン. その剣を持つ者、天下を制す、と言われる魔剣を巡って、因縁の兄弟の血を賭けた壮絶な戦いが今始まる・・・。. If playback doesn't begin shortly, try restarting your device. 話もだれないし、最後まで. その為、「天の天生牙、地の叢雲牙、人の鉄砕牙の三本の剣を扱える者はこの世の覇者になれる」と言い伝えられている。. 月が昇り、雲からは無数の雪が大地に降り注ぐ夜。月明りに照らされながら佇む二つの人影があった。だがそれは人間ではない。妖怪と呼ばれる妖の者。その片方は殺生丸。まだわずかに幼さを残す顔立ち。しかしその佇まいは既に成人のそれ。殺生丸はただその瞳で目の前にいる妖怪を見つめ続けている。, その男は満身創痍だった。体には無数の傷が、血が流れている。いつ倒れてもおかしくないはずの重症。にもかかわらずその姿は雄々しくそして圧倒的だった。殺生丸ですら霞んでしまうほどの強さを、その男は持っている。, 長い沈黙の後、殺生丸は自らの父である闘牙王に尋ねる。闘牙王はただ背中を見せたまま、振り返ることはない。殺生丸と同じく銀髪に鎧を纏った容姿。大きく違うのはその腰と背中に三本の剣を携えていること。, 闘牙王は西国を支配するほどの力を持つ大妖怪。そんな彼が致命傷に近い深手を負っているのは同じく東国を支配する大妖怪、竜骨精との戦いによるもの。激戦の末、何とか封印することに成功するも、その代償もまた大きかった。, そして闘牙王はそのまま新たな戦場へと向かおうとしている。国を守るためではなく、自らが愛した女と生まれてくる子を守るために。例えそのために自らの命が潰えるとしても。, 「止めはしませぬ。ただ、その前に牙を……叢雲牙と鉄砕牙をこの殺生丸に譲っていただきたい」, 殺生丸は淡々とそう告げる。自らの父がもう永くないことを悟っているからこそ。これから父がどこに行こうとしているのかも知っている。殺生丸には到底理解できない理由。だがそれに口を出す気は殺生丸にはない。ただ興味があるのは、父が持つ三本の剣のみ。, それぞれが三界に対応している、それらをすべて手にすれば世界を制すると言われる天下覇道の剣。, その三本こそが闘牙王を大妖怪足らしめている。その内の二本、叢雲牙と鉄砕牙を殺生丸は欲していた。, それを知っていながら、闘牙王は殺生丸にそう問いかける。この父を殺してでもこの刀が欲しいか、と。殺生丸はただ無言のまま。例えそうなっても構わない。そんな覚悟を殺生丸は抱いている。, 静寂。時間が止まってしまったかのような時間が二人の間に流れる。それを示すように風が吹き、雪が激しく舞い、海岸は波しぶきに包まれる。それがいつまで続いたのか, そんな殺生丸の姿に思う何かがあったのか。闘牙王は僅かに笑みを浮かべる。その心情を察することは殺生丸にはできない。今の殺生丸には、まだ。, 全く迷うことなく、殺生丸は答えを告げる。覇道。それこそが自分が求めるもの。それを為すために力が、天下覇道の剣が欲しいと。, ぽつりと闘牙王は言葉を漏らす。その脳裏には、これまでの自分の人生が浮かんでは消えていく。かつて自分も求めていたもの。覇道。その行きついた果て。自分にとっての、答え。, 親から子へ。同じ妖怪、男としての最後の問い。遺言を闘牙王は口にする。最後まで伝えきることができなかった、息子である殺生丸に唯一足りないもの。, 殺生丸はその言葉を訝しむことしかできない。およそ覇道からはかけ離れた、大妖怪であり、自分が超えるべき最強の存在である父には似つかわしくないもの。, 迷いなくそう殺生丸は切り捨てる。そんなものは必要ない。覇道においては自分以外は必要ない。必要なのは力のみ。それが殺生丸の覇道。, そのまま父は去っていく。それが殺生丸と父の最後の会話。父である闘牙王はそのまま、守るべきものために命を落とす。それが闘牙王の覇道の終わり。そして、殺生丸にとって乗り越えるべき存在を失った瞬間だった――――, 大粒の雨が降りしきる山の中。そこにはかつて大きな屋敷があった。しかし今はもう見る影もない。あるのは焼け残った建物の残骸だけ。そんな場所に、三人の妖怪の姿があった。, 一人目は冥加と呼ばれる小さなノミのような妖怪。何かに落胆しているのか、涙を流しながら悲しんでいる。, 二人目は刀々斎と呼ばれる一見すればよぼよぼの老人のような妖怪。ひょうひょうとしながらも思うところがあるのか、冥加を慰めながらも頭を掻いている。, 三人目は鞘と呼ばれる叢雲牙の鞘に宿っている存在。一見すればまるで幽霊のような容姿の白髪に白いひげをした老人。何か困りごとがあるのか腕を組んで唸っている。, 容姿も性格も異なる三人の妖怪。だが三人には大きな共通点があった。それが大妖怪である闘牙王の知り合いであるということ。そしてこの場所は闘牙王の妻である人間の女、十六夜を救うために戦い果てた場所であり、同時にその子供、犬夜叉が生まれた場所でもあった。, 「さてと、じゃあさっさとやっちまうか。早くしねえといつ殺生丸が来るか分からねえしな」, そういいながら三人はその場を後にしようとする。つい先ほどまでここで三人は話し合いをしていた。目下の問題は目の前にある剣、叢雲牙。, 闘牙王は自らの死期を悟り、遺言を残していた。鉄砕牙は自分の亡骸と共に黒真珠と呼ばれる妖怪の墓場に通じる真珠に封じ、犬夜叉に。天生牙は殺生丸に譲るようにと。前者については冥加が、後者については刀々斎がすでに済ませている。, 問題は叢雲牙だった。叢雲牙についてだけは遺言が残っておらず三人は途方に暮れるしかない。叢雲牙は他の二本とは違い、闘牙王が元々持っていた剣であり、太古の邪な悪霊が取り憑いている邪剣。並みの使い手では逆に操られてしまう危険極まりないもの。それを扱えるのは闘牙王か殺生丸ぐらい。闘牙王が亡くなった今、残るは殺生丸のみ。殺生丸に渡すことも考えたが運が悪いことに、殺生丸には天生牙を渡したばかり。殺生丸にとっては不要な刀を渡したばかりの今では殺されてもおかしくない。自分たちの命を優先し、とりあえず叢雲牙は鞘が封印し、骨喰いの井戸と呼ばれる場所に投げ入れることが決定されたのだった。そしていざ、と三人がその場を出発しようとしたその時, 三者三様に叫びにも似た声を上げるしかない。当たり前だ。今しがたようやくこの面倒ごとを解決できたと思ったばかりのところにこの展開。何よりも命の危機に臆病な三人は青ざめるしかない。変なところだけ似た者同士と言えるかもしれない。, 今すぐにもこの場を逃げ出したい衝動を抑えながらとりあえず冥加が誤魔化そうとするも全く通用しない。すべて見抜かれてしまっている。逃げの達人である冥加であっても逃げる隙が見当たらない。そんな三人を無視しながら殺生丸は周囲の瓦礫を一瞥する。まるで何かを探すかのように。, 独り言のように殺生丸は呟く。頭では分かっていても、実際にその場を目の当たりにすることで実感したかのように。表情は変わらずとも、何か思うところがあるのは明らか。, 刀々斎の言葉によって殺生丸の殺気が膨らんでいく。刀々斎にとっては誉め言葉だったのだが、殺生丸にとっては父を侮辱されたも同然。, 「あくまで白を切り通す気か。父上の残した刀……叢雲牙と鉄砕牙を手に入れに来た。貴様たちが隠していることは分かっている」, 変わらず殺気を向けながら殺生丸は自らの目的を明かす。父が亡くなり、残された三本の刀の内の二本を手に入れに来たのだと。, 「やっぱそれか……殺生丸、お前にはちゃんと刀を譲っただろうが。その腰にあるもんは飾りか?」, 呆れたように頭を掻きながらも刀々斎は殺生丸が腰に差している刀を指差す。そこには以前の殺生丸にはなかったものがある。天生牙。父からの遺言によって渡された形見。殺生丸にとっては屈辱であり不要なものだがそれでも父の形見。捨てるようなことはなかったらしい。, 「そ、その通りですぞ殺生丸様! その天生牙を譲ることが御館様の遺言、きっと御館様には何か深いお考えがあって」, 冥加のフォローなどお構いなしに鞘は思ったことをそのまま口に出してしまっている。冥加からすれば同意したいところだができるわけがない。, もう容赦は必要ないとばかりにその爪に力を込めながら殺生丸が動き出す。言葉通り、その爪によって三人を引き裂くために。, 「待て待て!? まったく、本当に嫌な奴だなお前は。分かったよ、叢雲牙は殺生丸、お前に渡してやるさ」, 慌てながらも仕方なく刀々斎はそう宣言する。情けないことこの上ない。だがそれ以外にどうしようもない。殺生丸が慈悲を加えることなどない。殺されてしまえばどっちにしろ叢雲牙は奪われてしまう。もはや詰みも同然だった。, 「仕方ねえだろう? 親父殿は叢雲牙については遺言を残してねえんだから。親父殿がいなくなった今、叢雲牙を扱えるのは殺生丸ぐらいだろ。鞘だけに任せておくのは不安だしな」, 「ワシはまだ死にたくねーんだよ、おい、冥加。どこに行く気だ? また逃げ出すじゃねえだろうな?」, どさくさに紛れて逃走しようとする冥加を刀々斎は逃がすまいと摘まんでしまう。流石の付き合いと言えるような手慣れた対応。マイペースな鞘は再び殺生丸の逆鱗に触れるようなことを口に始める始末。, 茶番は終わりだと殺生丸がさらに間合いを詰めてくる。もう目と鼻の先。これ以上無駄話をすればその瞬間、切り裂かれてしまうのは明らか。, 心底嫌そうな顔をしながら刀々斎はそのまま叢雲牙を殺生丸に手渡す。殺生丸は無言のままそれを受け取るもそのまま微動だにしない。ただじっと叢雲牙を見つめているだけ。僅かだが口元が吊り上がっている。自らが求め続けた剣をようやく手に入れたのだから当然。殺生丸でも感情を抑えきれなかったらしい。, とにかく一安心。一目散に二人はそのままその場を後にする。鞘については叢雲牙を封じる役目もあるため殺生丸と行動を共にする必要がある。めでたしめでたし……となりかけるも, そんなことは許さない、とばかりに殺生丸は二人の前に立ちふさがる。最初からこうなることが分かっていたかのような手際の良さ。, 叢雲牙の柄に手をかけながら殺生丸は問い詰める。最後の一本。鉄砕牙の在処を。その眼が答えなければ殺すと告げている。, 刀々斎の言葉によって殺生丸の顔が歪む。まるで醜いものが自分の前に現れたかのように。これ以上にない嫌悪。, 「汚らわしい半妖風情とこの殺生丸が兄弟だと……? ふざけるな。何故半妖などに鉄砕牙を」, 「お、お待ちください殺生丸様! 犬夜叉様はまだ赤子! それを案じて御館様は鉄砕牙を犬夜叉様に……どうかご慈悲を!」, このままではまずいと冥加が頭を何度も下げながら殺生丸に懇願するも殺生丸の怒りは収まる気配を見せない。当然だ。殺生丸にとっては人間など取るに足らない、虫けら同然の存在。そんな存在のために父は死に、あまつさえその血を継いだ半妖などという存在が生き残っている。加えて自分が求めてやまなかった鉄砕牙まで譲られている。許すことなどできるはずがない。, 「どうしても納得いかねえって顔だな、殺生丸。なら一つだけ教えておいてやる。今のお前じゃ鉄砕牙は扱えねえ」, そんな殺生丸に向かって刀々斎はさらにもう一つの事実を伝える。殺生丸にとってはあまりにも酷な現実を。, 「結界さ。今の鉄砕牙には結界が張ってある。妖怪じゃ扱うことができないようにな。あの刀に触れることができるのは半妖と人間だけだ」, 「そう思うなら確かめてみればいいさ。あの結界は殺生丸、お前が犬夜叉から鉄砕牙を奪おうとするのを防ぐために施したもんだ。親父殿は自分が死ねばお前がどうするのかを分かってたのさ」, 歯ぎしりをし、鞘を握りしめながら殺生丸はただ刀々斎を睨みつけている。その視線の先にはもうこの世にはいない父の姿がある。自らが尊敬し、同時に超えるべき存在だった父。そんな父が何故こんなことをするのか。, 「なあ、殺生丸。どうして親父殿はこんな刀の分け方をしたんだと思う? 犬夜叉可愛さにお前に貧乏くじを引かせたと本気で思ってんのか?」, ただ絞り出すようにそうつぶやく。拒絶の声。お前に何が分かるのか、と。知った風に語る刀々斎に対して、それでもそれ以外に反論する余地が、余裕が今の殺生丸には残っていない。あるのは怒りと悔しさだけ。, 「鉄砕牙は犬夜叉にとっての守り刀。最初から鉄砕牙はそのために生み出されたもんだ。だが殺生丸、お前は違う。親父殿は分かってたのさ。お前には刀を譲る必要がないってな。お前だって薄々勘付いてるんだろ、殺生丸? 親父殿は――」, それ以上は聞くに値しない。聞くもないとばかりに殺生丸は叢雲牙を抜き放ち、その力を解き放つ。凄まじい剣圧と共に全てが無に帰していく。天下覇道の剣と呼ばれる叢雲牙の力の一端。粉塵が収まった先にはもう刀々斎たちの姿はない。手応えがなかったことから恐らく逃げおおせたのだろう。だが今の殺生丸にとってはそんなことはどうでもよかった。叢雲牙を手に入れた喜びももはや消え去ってしまっている。あるのはただ, それが殺生丸が父の死を受け入れた瞬間。そして、本来の道とは大きく違う御伽草子の始まりだった――――.